ドラマ「クライマーズ・ハイ」のこと

小説を読んで、映画も観た、その流れで、
NHKドラマの「クライマーズ・ハイ」を観ました。
こちらの方は映画よりも
原作の小説に忠実に描いているように思いました。
それは、主人公悠木の内なる声が
演じる佐藤浩一さんのナレーションで聴けるので
ストーリー展開がわかりやすいということから
そう思ったわけです。
しかも飛行機事故の実際を
NHKのニュース映像を挿入して描いているので
臨場感がありました(NHKドラマの強みですね)。
映画では割愛されていた
悠木親子の断絶と苦悩や
事故死した新聞記者の
従兄妹のエピソードが
ドラマでは描かれていて、
最後に衝立を登る
悠木と安西の息子のやり取りが
スーッと心に入ってきます。
逆に悠木の母親の暗い過去の話や
安西が過労死してしまう原因のエピソードは
ドラマ版ではほとんど描かれていません。
原作の小説の中身が重厚であるだけに
それを2時間の枠に収めるためには
どれかのエピソードはカットせざるを得ないのでしょう。
映画とドラマではその取捨選択に違いがあって
興味深く感じました。
昭和60年頃の新聞社の雰囲気とか
黒電話やポケベル、赤い公衆電話といった
当時のアイテムの描写もドラマの方が
印象的だったように思います。
ただ、映画について語った時に書いた
「わかりやすさ」という親切が
ドラマの方では鼻についてしまい
「うーん、本当にそんなこと言うのかな」と
ちょっと疑問に思ってしまう場面もあって、
映画とドラマ、どちらかに軍配を上げる
ということはできませんでした。
ただキネマ旬報によると
映画版の主役、堤真一さんは
あえてこのドラマは観なかったそうですが、
監督の原田眞人さんはドラマを観たがために
いろいろと気にしていた部分もあったというエピソードは
興味深いですね。
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